はじめに:積立NISAの制度改正で変わったこと
2024年から積立NISAは「新しいNISA」として制度が刷新されました。
大きな変更点は以下の通りです。
- 非課税投資枠が恒久化(終了期限なし)
- 年間投資上限は つみたて投資枠:年間120万円、成長投資枠:年間240万円
- 非課税保有限度額は合計1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)
- 売却すれば非課税枠が復活する(←旧NISAとの大きな違い)
つまり、旧制度で不安視されていた「売却したら非課税枠を失ってしまう」という問題が解消され、より柔軟な運用が可能になりました。
この制度改正によって、初心者にとっても安心して利用しやすい制度に進化したのです。
① 元本割れが怖い
「積立NISAは投資だから損するかもしれない」と多くの初心者が感じています。特に株価の下落や景気の悪化がニュースになると、「やっぱりやめた方がいいのでは?」と躊躇してしまうことも。
解決策
積立NISAは「短期で利益を狙う投資」ではなく「長期で資産形成する投資」です。過去の株式市場のデータでは、20年以上の長期で運用すると元本割れの確率はほとんどゼロに近づきます。
さらに、毎月一定額を積み立てる「ドルコスト平均法」によって、相場が下がった時も安く買えるため、結果的に購入単価が下がりリスクを緩和できます。
損するのが怖くて始められないよ…
20年続ければリスクはぐっと小さくなるんだ。むしろ下がったときこそチャンス!
② どの商品を選べばいいか分からない
金融庁の基準を満たした投資信託しか選べない仕組みとはいえ、2025年時点で200本以上の対象商品があります。どれがいいのか迷ってしまう人が多数。
解決策
初心者はまず以下のような「インデックスファンド」から始めるのが無難です。
- 全世界株式インデックスファンド(世界中に分散投資できる)
- 米国株式(S&P500)インデックスファンド(米国の代表500社に投資)
純資産総額が大きく、長期で人気のあるファンドは信頼性が高い傾向にあります。特に「eMAXIS Slim 全世界株式」「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」は利用者が多く、積立NISAでも定番です。
③ どの証券会社で始めるべき?
「どこで口座を作ればいい?」「手数料で損しないかな?」と迷う人は多いです。特に初心者にとっては、どの証券会社を選んでも同じなのか、それとも違いがあるのか分かりづらいポイントです。
解決策
積立NISAで投資できる商品は金融庁が基準を満たした投資信託に限定されていますが、購入時手数料(=販売手数料)が必ず0円というわけではありません。
一部の投資信託のみノーロードの証券会社
松井証券やDMM証券などでは、投資信託ごとに「ノーロード(購入時手数料無料)」と「購入手数料あり」の商品が混在しています。利用する際は、商品ページや目論見書で必ず確認が必要です。
すべての投資信託をノーロード化している証券会社
楽天証券やSBI証券など、一部のネット証券では「全取扱ファンド購入手数料無料」を実現しており、どの商品を選んでも購入時手数料はかかりません。
- 松井証券
ネット証券の老舗で、シンプルで分かりやすい操作画面が初心者向き。100円から投資でき、毎日つみたてなど柔軟な設定が可能。サポート体制も充実しており「初めての証券口座」に選ばれることが多い。取扱投信の一部はノーロード。 - DMM証券
アプリの使いやすさが特徴で、スマホだけで完結できる手軽さが魅力。取扱商品も徐々に拡大しており、少額からスタートしたい人におすすめ。キャンペーンで現金やポイント還元があるのも強み。取扱投信は一部がノーロード。 - 楽天証券
国内最大級の利用者数を誇る人気の証券会社。楽天ポイントで投資ができ、積立設定や資産管理がアプリで簡単にできる。全取扱投信の購入手数料が無料で、さらに楽天ポイントを使った積立や還元サービスが充実。
👉 「積立NISA対象=必ず購入手数料0円」ではないので注意が必要です。
- 手数料を気にせず選びたい人 → 楽天証券のような「全ファンド無料」の会社が安心
- 少額からコツコツ続けたい人 → 松井証券やDMM証券の柔軟な積立設定が便利
投資を始める際は、証券会社の方針と商品の目論見書で「ノーロード」かどうかを必ず確認することが大切です。
④ 今から始めても遅くない?
「20代から始めなきゃ意味がないのでは?」と感じる方もいます。
解決策
積立NISAは年齢に関係なく利用可能です。
40代や50代から始めても、20年間の非課税期間を活用すれば十分に老後資金づくりに役立ちます。
たとえば、40歳から毎月3万円を20年間積み立て、年利4%で運用した場合、約1,100万円(+約300万円)まで成長する試算もあります。
「遅いからやらない」より「今からでもやる」方が確実にプラスです。
⑤ いくらから積み立てればいい?
解決策
積立NISAは100円から投資可能です。
毎月1万円でも、20年間で240万円の投資になり、複利の効果で大きく増える可能性があります。
まずは無理のない範囲で始め、生活に余裕が出たら増額していくのがおすすめです。
✅ 積立NISAシミュレーション表(年率4%の場合)
年数 | 年率4% | 貯金(0%) | 差額 |
---|---|---|---|
5年 | 662,990円 | 600,000円 | 62,990円 |
10年 | 1,472,498円 | 1,200,000円 | 272,498円 |
15年 | 2,460,905円 | 1,800,000円 | 660,905円 |
20年 | 3,667,746円 | 2,400,000円 | 1,267,746円 |
年数 | 年率4% | 貯金(0%) | 差額 |
---|---|---|---|
5年 | 3,314,949円 | 3,000,000円 | 314,949円 |
10年 | 7,362,490円 | 6,000,000円 | 1,362,490円 |
15年 | 12,304,524円 | 9,000,000円 | 3,304,524円 |
20年 | 18,338,731円 | 12,000,000円 | 6,338,731円 |
⑥ 途中でお金が必要になったらどうする?
不安の背景
「積み立て中に出費が重なったらどうすれば?」と心配する人もいます。
解決策(2025年最新情報)
積立NISAの投資信託はいつでも売却可能です。そして新しいNISA制度では、売却した分の非課税枠は翌年以降に復活します。
つまり、「いざというときに売却して現金化し、その後また非課税枠を利用して再投資できる」という柔軟性があります。
以前の旧NISAは売ったら枠が消えるって聞いたけど?
それは旧制度の話!今は売却すれば枠が戻るから安心だよ
⑦ 相場が下がっているときに積立を続けてもいい?
解決策
むしろ相場が下がっているときに積立を続けることで安く買い付けでき、長期的な資産形成にプラスになります。
焦って積立を止めるのではなく「安く仕込むチャンス」と考えるのが大切です。
⑧ 損益の確認や管理が面倒そう
解決策
証券会社のアプリを使えば、運用成績はワンクリックで確認できます。グラフや損益表示がわかりやすく、初心者でも管理は簡単です。
また、松井証券・DMM証券・楽天証券 では、それぞれ見やすい管理画面やアプリ機能が提供されています。
- 松井証券はシンプルで直感的に操作できる画面構成
- DMM証券はスマホアプリ特化で、損益推移をグラフで分かりやすく表示
- 楽天証券は「つみたてNISA専用の管理画面」があり、進捗をひと目で把握可能
👉 どの証券会社もアプリの操作性が重視されており、「投資初心者でも継続できる仕組み」が整っています。
まとめ
積立NISAは「不安や疑問が多いけれど、実は柔軟で安心できる制度」です。
- 元本割れは長期投資でリスク低減
- 商品はインデックスファンドが王道
- 証券会社はネット証券がおすすめ
- 年齢に関係なく「今から始めても遅くない」
- 少額からコツコツ続ければOK
- 売却しても非課税枠は復活する(2025年最新制度)
積立NISAは、投資初心者が資産形成を始める最適な仕組みです。
不安に思って立ち止まるより、まずは少額から始めて「投資を続ける習慣」を身につけることが大切です。
積立NISAって仕組みはわかったけど…やっぱり始めるのがちょっと怖いなぁ。
大丈夫!少額からでも始められるし、続けるほどメリットが大きくなるんだよ。
そうは言っても、どの証券会社でやるか迷っちゃう。
松井証券は操作がシンプル、DMM証券はアプリが使いやすい、楽天証券はポイント投資もできる。自分の生活スタイルに合うところを選べばOK!
なるほど、それなら僕でも続けられそう!
うん、最初の一歩を踏み出すことが大事。未来の自分のために、今からコツコツ積み立てていこう!
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