新NISAは、非課税の上限が年間360万円(つみたて120+成長240)/生涯1,800万円(成長枠は内数で最大1,200万円)、非課税期間は無期限です。まずはこの3つだけ覚えて、家計に合わせて毎月の積立額を決めましょう。
※夫婦は各人で1口座ずつ開設できるため、世帯では年間360万×2/生涯1,800万×2まで非課税で運用できます。
新NISAの上限はこの3つだけ(年間360万/生涯1,800万/成長枠1,200万)
上限は年間360万円(つみたて120+成長240)、生涯1,800万円(成長枠は内数で1,200万円)。非課税は無期限です。
- 年間の上限:合計360万円(つみたて120万/成長240万)
- 生涯の上限:1,800万円(成長枠は最大1,200万円までの内数)
- 非課税期間:無期限(長期保有OK)
※ 夫婦それぞれで18歳以上なら1人1口座。世帯では年間360万×2=720万円/生涯1,800万×2=3,600万円まで非課税の“器”が実質広がります(口座の管理は各人ごと)。
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つみたて投資枠と成長投資枠の違い
- つみたて投資枠(年120万円)
長くコツコツ積み立てるための枠です。対象は、手数料が低く、長期向けに作られた投資信託に限られます。
迷ったら「全世界株式」か「米国株式(S&P500)」に連動する手数料の安い投信を毎月自動で積立していただくのがおすすめです。 - 成長投資枠(年240万円)
上場株式・ETF・投資信託など、幅広い商品に使える枠です。配当や株主優待を目的にしたいとき、テーマ性のある投資を少し試したいときに向きます。
まずはつみたて投資枠を中心に、手数料の安い投信を毎月積み立てましょう。
成長投資枠は少額から様子を見ます。慣れてきたら検討します。
まずは「つみたて投資枠」をメインにして土台を作り、余裕があれば「成長投資枠」を少しだけ使う、という流れが分かりやすいです。
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毎月いくら積み立てる?(1万/2万/3万の配分例)
※ 無理なく続けられる金額で十分です。最初は少額→慣れたら増額で問題ありません。
月1万円の場合
- つみたて投資枠:1万円(全世界 or S&P500の手数料が安い投信)
→ まずは自動積立にして、生活に「積立」を組み込みます。
月2万円の場合
- つみたて投資枠:1万5千円(主力の投信1本でOK)
- 成長投資枠:5千円(配当がほしいETFや、優待株を少し)
月3万円の場合
- つみたて投資枠:2万円(投信1~2本)
- 成長投資枠:1万円(ETFや個別株など、目的に合わせて)
コツ:積立日は給料日直後にすると、残高不足で買い付けに失敗しにくくなります。
売却したら枠はどうなる?
- 戻ります。ただし売った「取得額(買った時の金額)」ぶんが、翌年に生涯枠へ戻る仕組みです。
- 当年すぐには戻りません。その年の年間上限360万円に上乗せもできません。
例:取得額100万円の投信を売却 → 翌年に100万円ぶんの生涯枠を再び使えます(その年の年間360万円の範囲で)。
夫婦で使うと“世帯の非課税枠”は実質ひろがる
- NISA口座は「1人につき1口座」/18歳以上が対象。だから夫婦それぞれ開設できます。【公式】金融庁『NISAを利用する皆さまへ(制度概要スライド)』(PDF)
- その結果、年間360万×2=720万円まで、生涯は1,800万×2=3,600万円まで世帯で非課税投資が可能(管理は各人ごと)。
- つみたて枠だけでも各人で1,800万円まで使い切れます(成長枠は各人1,200万円まで)。【公式】金融庁(fsa.go.jp)『NISAのよくある質問』
夫婦はそれぞれ1口座作れます。だから非課税枠は二人分。まずは月1万円など無理なく始めましょう
年齢の条件を下げる案も報道がありますが、まだ決定前です。動いたらこの記事を更新します。
よくある勘違い
- 「売ったらすぐ枠が戻る」 → 翌年に復活。年間360万円は増えない。
- 「成長枠1,200万+つみたて1,800万=3,000万?」 → 総枠は1,800万/人。成長枠はその内数(最大1,200万)。
- 「つみたて枠は何でも買える」 → 金融庁基準を満たす投信に限定(一覧は公開)。
- 「つみたて枠と成長枠を別の証券で使える」 → 同一金融機関で利用(年単位で変更は可)。
使い分けの「最短ルート」
1) つみたて投資枠=土台づくり(毎月の自動積立)
- 商品:全世界株式 or S&P500 に連動する低コスト投信(信託報酬0.2%以下目安)。1~2本に絞る。
- 設定:自動積立/給料日直後の買付日にすると残高不足を防げます。
- 金額:月1万~3万円など、家計が崩れない額から。慣れたら**+5,000円ずつ増額**。
- やらないこと:相場で止めたり増やしたりを頻繁にいじらない。
2) 成長投資枠=目的に合わせて“少量から”
- 目的例:配当(高配当ETF)/優待(優待株)/テーマ投資(ETFや投信)。
- 量の目安:全体の0~2割から。使わない選択もOK(最初は0でも十分)。
- ルール:銘柄を増やしすぎない/一度にまとめ買いしない(タイミング分散)。
3) 年1回の見直し(5分でOK)
- 見るポイント:
- 積立額…家計に無理がないか/増額できる余地は?
- 商品…手数料の低さ・純資産が増加傾向か・本数が増えすぎていないか
- 枠の使い方…つみたて枠がメインになっているか/成長枠は目的どおりか
- 見直しのタイミング:昇給・固定費削減・ボーナス・家族イベント(出産・引越など)の後。
4) 売却=翌年に“取得額ぶん”が復活(当年は戻らない)
- 基本:売った取得額(買った時の金額)が翌年に生涯枠へ戻ります。当年の360万円に上乗せ不可。
- 例:2025年に取得額50万円を売却 → 2026年に50万円ぶんの生涯枠が戻る(2026年の年間360万円の範囲で再利用)。
- 注意:枠復活を見越して**“来年どう使うか”をメモ**しておくと迷いません。
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参考資料
金融庁(fsa.go.jp)『NISAを利用するには』
金融庁(fsa.go.jp)『つみたて投資枠 対象商品(一覧/Excel・PDF)』
金融庁(fsa.go.jp)『NISAのよくある質問』
金融庁(fsa.go.jp)『NISAを利用する皆さまへ(制度概要スライド)』(PDF)
免責
本記事は一般的な情報提供です。制度・税制・対象商品の条件は変更される場合があります。最新情報は金融庁の資料や各金融機関の案内をご確認ください。金融庁
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